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2017.01.16
冬に旬を迎える「すしネタ」の豆知識
一年を通して様々なネタを楽しむことができる「すし」ですが、旬なものを頼めばよりいっそう美味しく食べることができるでしょう。そこで、冬に旬を迎える「すしネタ」の豆知識を紹介します。
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「すしネタ」の豆知識①様々な呼び名がある「鰤(ブリ)」

「ブリ」は12~2月頃の寒い時期が旬とされ、“寒ブリ”の愛称でも親しまれています。産卵に備えて栄養を蓄えた冬の「ブリ」はしっかりと身が詰まっており、食べ応えも抜群。
「ブリ」は成長するにつれて呼び名が変わっていく“出世魚”で、美味しいだけでなく縁起も良い魚。地域によって様々な呼び名で親しまれています。
すしネタでお馴染みの「ハマチ」の他に、「メジロ」や「イナダ」も「ブリ」の呼び名の一つ。
もともとは関西で小型の「ブリ」を指していた「ハマチ」ですが、最近では“養殖のブリ”のことを「ハマチ」として扱うことが多いそうです。

「すしネタ」の豆知識②地域によって旬の時期が異なる「鰆(サワラ)」

漢字では“魚へんに春”と書く「サワラ」ですが、春が旬とされるのは関西でのこと。産卵のために瀬戸内海に集まってくるので、関西では春が旬とされるのに対し、関東では白身が美味しい冬が旬とされています。
「ブリ」ほど細かく分かれてはいませんが、「サワラ」も出世魚。「サゴシ」→「ナギ」→「サワラ」となり、最終的には体長1m以上にまで成長します。
「サワラ」はマグロを細長くしたような“狭い腹”を持ち、“狭い腹”が転じて「サハラ」と呼ばれるようになったと言われています。

「すしネタ」の豆知識③性転換をする「甘エビ」

輸入ものが出回り、今では一年中食べられる「甘エビ」。標準和名は「ホッコクアカエビ」といい、国産ものは秋~晩冬にかけて旬を迎えると言われています。
甘エビはオス・メスに分かれて生まれるのではなく、一つの個体が成長の過程で性転換を行います。生まれてからしばらくは“オスでもメスでもない状態”で、4年目から5年目にかけて“オス”となり、交尾を終えると“メス”になります。
性転換をする理由は、繁殖の効率を良くするため。餌の獲得に不利で、卵を抱えられない時期はオスとして過ごし、成長したらメスとして子孫を残すという方法で、環境に適応していると考えられています。

「すしネタ」の豆知識④実はタイじゃない「金目鯛(キンメダイ)」

「金目鯛」が美味しい旬の時期は10月~3月にかけて。昼は水深400m~500mの海域に住んでいますが、夜になると水深200mの地点まで浮上すると言われています。
名前に“鯛”とついている「金目鯛」ですが、実は鯛ではなく、“キンメダイ科”に属する深海魚。マダイやクロダイなどの“タイ科”とは別の種に分類されています。
「金目鯛」の特徴はきらきらと輝く大きな目。実際に視力が高く、暗い深海でも餌を視認できると言われています。

「すしネタ」の豆知識⑤血液が赤いから「赤貝」

貝殻を黒褐色の毛がおおっている「赤貝」は、冬から春にかけて旬を迎えます。
「赤貝」は殻に入っている放射状の“筋”の本数が42本前後と決まっているので、“筋”を数えれば代用として使われる「サトウガイ」や「サルボウ」と見分けることができます。
「赤貝」の血液は人間と同じように“ヘモグロビン”を含んでいるため赤く、それが名前の由来にもなっています。

“寒ブリ”や“寒サワラ”など、寒い冬に備えてその身に脂を蓄える魚介たち。普段、何気なく食べている「すし」も、豆知識を知って食べればより一層美味しく感じられるかも知れません。旬の「すしネタ」で海の幸に恵まれた日本の冬を楽しんでみてはいかがでしょう。