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2015.01.10
新進気鋭の「ハイブリット和食」って何?
日本の食文化は、この国の風土や人々の舌に合うように発展してきました。
一度日本を出た「和食」は、海外で様々に変化し、意外な進化を遂げ、今や「ハイブリッド和食」と呼ばれるようになっています。その一部をご紹介します。
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海外で多様化する「和食」

和食と洋食では、使っている食材や味付けに使われる調味料・香辛料の多くが異なりますが、それ以上に大きな違いがあります。
それは「旨味」という概念です。
日本では、人が舌で感知できる味覚は「甘味・塩味・酸味・苦味・旨味」の5種類だと言われています。
しかし海外にはこの内の「旨味」という考え方がなく、同時にこれを感知できる人が少ないのです。
このように調理方法・味付けが異なるだけでなく、そもそも食への認識が異なる土地で、和食が受け入れられるにはどのような進化を遂げる必要があったのでしょうか。
和食lab
海外では、私達日本人がイメージする和食とはかけ離れた料理が和食として展開されています。
辻調理専門学校校長・辻芳樹は著書『和食の知られざる世界』(新潮社)の中で、それらの和食を素材や手法、形態などの相違点から「ハイブリッド和食」「プログレッシブ和食」「ギミック和食」という3つのジャンルに分類しています。

ハイブリッド和食とは

海外には「旨味」の概念がないと前述しましたが、和食が広まりつつある中で、同時に「旨味」が認識されつつあります。
その顕著な例がこちらのハイブリッド和食です。「ハイブリッド和食」とは、見かけこそ和食ではないものの、その随所に和食の素材・技術などが取り入れられている料理を指しています。
昆布や鰹節からとった出汁や、和食に用いられる食材を使っているので、3つの「新しい和食」の中で最も日本人の舌に合うことでしょう。
カルパッチョ

プログレッシブ和食とは

プログレッシブ和食とは、和食の見かけをしながらも、その素材などにその土地の食文化の特徴を織り込んだものを指しています。 日本人が和食だと思って食べたら、予想していた味との違いに驚いてしまうかもしれません。
和食

ギミック和食とは

ギミック和食とは、和食で使用されるような食材を使用した、和食のような料理のことを指します。
和食が海外でその土地の趣向に合うように作られた例として、最も人気の料理のひとつである「カリフォルニアロール」や、ファーストフード店などで見る「ライスバーガー」が典型的な例です。
日本人からしてみれば純粋な「和食」というには首を捻ってしまうこれらの料理ですが、意外なことに、国外では和食に分類されており、和食レストランで提供されるのだそうです。

国内でも見られる「新しい和食」

前述した3つのカテゴリーに属する「新しい和食」は、現代の日本でもしばしば見かけることがあります。
例えば「ハイブリッド和食」が聞き慣れない人でも、「創作和食」という言葉は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
勿論、これまでの「伝統的な和食」の範囲内の創作和食もありますが、和洋折衷のものも決して珍しいものではありません。
そしてそれは決してジャンクフードではありません。例えばクリスマスディナーコースがある和食店では、見るも見事な、芸術品のような「新しい和食」を楽しむ事が出来ます。
一昨年、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたが、その和食の定義は実は明確にはない。 古くから伝わる伝統的な和食を知って欲しいものだが、天麩羅がポルトガルから伝来したように、伝統和食と思われている食べ物も、ルーツをたどれば海外から来たものだったりする。各国の人たちの味覚に合わせて、その土地に息づく和食も、いつのまにか伝統和食として認知される時も来るのかもしれない。
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